氷狼―コオリオオカミ―を探して
松明はスッと砂から抜け、あたしの手に納まった。
あたしは振り向いて白魔達を見た。
「持てるよ。どういうこと?」
「あなたは人の子だということだ」
イタチが言った。
「あなたは妖魔にはならない」
「やめてよ、妖魔にならないでどうやってあんた達と行けばいいの?」
「トムボーイ、あんた、帰れるんじゃないか?」
狐が呆然としながら言う。
「待てよ」
別の狐が言った。
「オイラ達を見たら、『帰りたい』という願い事をしなきゃ帰れないはずだろ?」
「それは、それ以外の願い事では妖魔になってしまうからだ」
と、イタチ。
「願い事を告げてなお、妖魔にならないのなら帰れるかもしれぬ」
あたしの心臓は息が詰まりそうなくらいドキドキした。
あたしは振り向いて白魔達を見た。
「持てるよ。どういうこと?」
「あなたは人の子だということだ」
イタチが言った。
「あなたは妖魔にはならない」
「やめてよ、妖魔にならないでどうやってあんた達と行けばいいの?」
「トムボーイ、あんた、帰れるんじゃないか?」
狐が呆然としながら言う。
「待てよ」
別の狐が言った。
「オイラ達を見たら、『帰りたい』という願い事をしなきゃ帰れないはずだろ?」
「それは、それ以外の願い事では妖魔になってしまうからだ」
と、イタチ。
「願い事を告げてなお、妖魔にならないのなら帰れるかもしれぬ」
あたしの心臓は息が詰まりそうなくらいドキドキした。