氷狼―コオリオオカミ―を探して
冬の終り
1
全身が痛い
あたしはゆっくりと目を開けた。
最初に見えたのは女の子の顔で、あたしは瞬きを何度もして焦点を合わせた。
この子、知ってる。
『迷いの森』の繭の中で会った子だ。
あたしはあそこに戻ってしまったの?
「お姉さん、わたしが見える?」
女の子が言った。
「見える」
あたしの声はかすれて、しわがれていた。
「ナースコール押したげるね」
顔が見えなくなった。
ナースコールって、ここは病院?
あたしは病気が治る前のあたしに戻ったのかな
足音がパタパタと聞こえて、看護師さんやお医者さんがあたしの周りをとりまいた。
あたしはゆっくりと目を開けた。
最初に見えたのは女の子の顔で、あたしは瞬きを何度もして焦点を合わせた。
この子、知ってる。
『迷いの森』の繭の中で会った子だ。
あたしはあそこに戻ってしまったの?
「お姉さん、わたしが見える?」
女の子が言った。
「見える」
あたしの声はかすれて、しわがれていた。
「ナースコール押したげるね」
顔が見えなくなった。
ナースコールって、ここは病院?
あたしは病気が治る前のあたしに戻ったのかな
足音がパタパタと聞こえて、看護師さんやお医者さんがあたしの周りをとりまいた。