氷狼―コオリオオカミ―を探して
2
あたし達は毎日を一緒に過ごした。
桜の下を歩き
緑の草の上に座り
川に石を投げ
梅雨の季節は一つの傘で
勉強も一緒
遊びに行くのも一緒
時々、翔くんは戸惑ったようにあたしを見る。
分かってる
十年前はそんな物なかったものね
あたしは、彼が知らない物の使い方をさりげなく教える。
「夏休みは海に行こうね」
あたしの言葉に翔くんは目を丸くした。
「俺達、受験生だぞ」
「一日くらい平気だよ」
桜の下を歩き
緑の草の上に座り
川に石を投げ
梅雨の季節は一つの傘で
勉強も一緒
遊びに行くのも一緒
時々、翔くんは戸惑ったようにあたしを見る。
分かってる
十年前はそんな物なかったものね
あたしは、彼が知らない物の使い方をさりげなく教える。
「夏休みは海に行こうね」
あたしの言葉に翔くんは目を丸くした。
「俺達、受験生だぞ」
「一日くらい平気だよ」