氷狼―コオリオオカミ―を探して
冬を狩る者
1
閉じた目を開いた時、最初に見えたのはアイスブルーの瞳だった。
キレイな色――
って
「ちょっと、あんた!」
あたしは勢いよく起き上がった。
馬の乗り手は少しのけ反って座り直した。
「あんたねぇ」
あたしは彼の胸倉をつかんで言った。
「よくもあたしのファーストキスを奪ったわねっ!」
「あれがキスのうちに入るのか」
「入るよっ!」
「ただちょっと冷気を送り込んだだけだ。愛情もなければ劣情もない」
馬の乗り手は冷たく微笑み、意味ありげに周囲を見回した。
「それよりもっと気にした方がいいことがあるのではないか?」
あたしは彼の視線を追って辺りを見回した。
キレイな色――
って
「ちょっと、あんた!」
あたしは勢いよく起き上がった。
馬の乗り手は少しのけ反って座り直した。
「あんたねぇ」
あたしは彼の胸倉をつかんで言った。
「よくもあたしのファーストキスを奪ったわねっ!」
「あれがキスのうちに入るのか」
「入るよっ!」
「ただちょっと冷気を送り込んだだけだ。愛情もなければ劣情もない」
馬の乗り手は冷たく微笑み、意味ありげに周囲を見回した。
「それよりもっと気にした方がいいことがあるのではないか?」
あたしは彼の視線を追って辺りを見回した。