氷狼―コオリオオカミ―を探して
2
「ポニーくらいあるじゃん!」
あたしはぼやいた。
「もう帰りたい」
「別にあいつを捕まえろとは言っていないぞ」
チェイサーが言う。
「小さいのを一匹捕まえれば帰れる」
「小さいのぉ? それでも十分大きいよっ!」
「まあそうぼやくな、トムボーイ」
イタチが一人、氷狼をなぎ倒しながら近寄って来ると、あたしに木の棒のようなものを差し出した。
「何これ?」
「ほらこれも」
さらに手渡された小さなもの
「近頃の人の子はタバコを吸わぬのだな。火種を探すのに苦労したぞ」
――ライター??
「松明に火を点けておくれ、トムボーイ。あ奴らは太陽の火が苦手だ」
「火事にならないんでしょうね」
「我ら妖魔の技を侮るな」
イタチが咎めるように言う。
あたしはぼやいた。
「もう帰りたい」
「別にあいつを捕まえろとは言っていないぞ」
チェイサーが言う。
「小さいのを一匹捕まえれば帰れる」
「小さいのぉ? それでも十分大きいよっ!」
「まあそうぼやくな、トムボーイ」
イタチが一人、氷狼をなぎ倒しながら近寄って来ると、あたしに木の棒のようなものを差し出した。
「何これ?」
「ほらこれも」
さらに手渡された小さなもの
「近頃の人の子はタバコを吸わぬのだな。火種を探すのに苦労したぞ」
――ライター??
「松明に火を点けておくれ、トムボーイ。あ奴らは太陽の火が苦手だ」
「火事にならないんでしょうね」
「我ら妖魔の技を侮るな」
イタチが咎めるように言う。