氷狼―コオリオオカミ―を探して

ケータイのアラームが鳴っている。


眠い……


アラームを止めてあくびを一つ。


掛け布団を半分めくって慌てて元に戻した。


寒っ!


なんだかすっごく寒くない?


ノックの音と同時にドアが開いて、弟が顔を出した。


「姉ちゃん、遅刻すっぞ」


「ねぇ、寒くない?」


「寒いさ。記録的な寒気団が日本上空に居座ってるらしい」


どうりで


「起きろよな」


ドアが閉まった。

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