氷狼―コオリオオカミ―を探して
そういえば変な夢、見たなぁ


夢――だよね


それとも何かを見間違えたのかな


あたしは起き上がると窓の前に立って、勢いよくカーテンを開いた。


朝の眩しい光が部屋に差し込んだ。


あれだけの嵐だったのに雪はそれほど積もってないみたい。


窓の下を見下ろすと――


嘘でしょ?


真っ白い人影が窓を見上げている。


純白の丈の長いコート

白いブーツ

少し長めの髪も雪のように真っ白


馬の乗り手だ


目が合った


思わず窓から飛びのいた。

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