もっと早く‥
「紗夢、素直になれよ。」


「…。」


「何が引っ掛かってんのか知らないけど、誰にでも幸せになる権利はあるんだから。」


「っ!!!」





雷に打たれたようだった。







誰にでも幸せになる権利がある。







「な?」


「…。」





ヤスは優しく微笑んだ。







幸大に気持ちを伝えて、本当の両想いになったら、もっと幸せに‥なれる?







――――――――――‥



家に帰ると幸大はキッチンで夕飯を作っていた。




「お帰り。」





爽やかに笑う幸大。




「ただ今。」




幸大‥無理してるの?それとも、このままでもいい?
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