もっと早く‥
vol.5
――――――――――――‥
学校に来ると玲美が私の席の前の席に座った。
「おはよ、紗夢。」
今日もにっこり笑顔。
「おはよ。」
私は無表情で返す。
明日からは夏休み。
クラス中が浮き足だっている。
私は憂鬱でならない。
兄が家を知ってしまった。
もう逃げられない。
このとき、これが最後の登校になるとは思ってもいなかった。
学校に来ると玲美が私の席の前の席に座った。
「おはよ、紗夢。」
今日もにっこり笑顔。
「おはよ。」
私は無表情で返す。
明日からは夏休み。
クラス中が浮き足だっている。
私は憂鬱でならない。
兄が家を知ってしまった。
もう逃げられない。
このとき、これが最後の登校になるとは思ってもいなかった。