もっと早く‥
俺はヤスを見た。





ヤスは考える人のようなポーズでどこかを見つめていた。







「おい、どうして玲美が出てくんだよ?」



「お前気づかなかったか?」



「何がだよ?」







ヤスは「はぁ??」という顔で俺を見た。







そして大きなため息をついた。






「本当お前は紗夢しか見えてねぇよなぁ。」



「さっさと言え。」



「玲美、お前が好きなんだろうな。紗夢との仲を引き裂こうとしてたんだから。」



「‥っは?」





冗談よせよ。





「お前鈍感?」
< 149 / 313 >

この作品をシェア

pagetop