もっと早く‥
それなら紗夢に会える。






俺は部屋を出て紗夢の部屋のドアを勢いよく開けた。






「紗夢!」






シーンと静まり返った部屋。






あのときのままだ。





俺はそっと部屋に足を踏み入れた。





「紗夢‥。」





これは夢だよな?





そうだって言ってくれよ…。







俺はデスクに向かい、本棚にある本を手に取った。






「この本‥。」





“俺村下春樹さんの世界観が好きなんだ”


“あの1984書いた人?”




紗夢も読んだのか。
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