もっと早く‥
「何。」


「来い。」





幸大に手を引かれ、教室を後にした。







そのまま屋上へ上がる。







幸大は手摺にもたれかかった。






「紗夢、お前の秘密教えろ。」






そう言った幸大の顔は優しい顔をしていた。







私は幸大の顔に釘付けになった。







初めて見る表情だ。






「紗夢?」






優しく問いかける幸大。
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