もっと早く‥
「‥え?」


「わしが部屋に入ったときにはもう。わしは急いで縄を解き下ろしたが‥遅かった。」


「っ‥じゃあ父さんが母さんを殺した訳じゃ‥。」


「そう見えたかもしれんのぅ。縄を解くのに手こずっておったから。」


「っ!!!!」






そんな‥。





俺はてっきり…。






「しかし、わしが殺したようなもんだ。」


「…。」




それ以上父親は何も言わなかった。






そしてまた俺に背を向け歩いて行ってしまった。






父さん‥。







ごめん。







俺‥。
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