もっと早く‥
俺は父親の前に回り込み肩で息をした。





「父さん‥は、俺と‥一緒にいたくないのかよ‥?」





息が切れててうまく喋れない。





「…。」



「俺のこと邪魔か?」



「…。」



「父さん!」



「幸大、わしはもう長くない。お前にくたばる姿は見せたくない。」



「っ!!何言ってんだよ!?」





父親は力なく笑った。







俺は父親を見つめた。








「じゃあ尚更「早く会社に戻って仕事をせんか!」


「っ…。」






父親は俺を怒鳴った。
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