もっと早く‥
「あの‥。」




声のする方を見るとまさに紗夢が立っているかのようだ。





「っ‥俺ですか?」


「はい。」





彼女は恥ずかしそうに俺を見下ろす。






俺は彼女を真っ直ぐ見上げた。





「あの‥彼女とかいますか?」


「‥いえ。いません。」


「本当ですか!?」


「‥はい。」





彼女は目を輝かせ俺を見つめた。




「あの、友達になってもらえませんか?」


「‥俺と?」


「はい!」


「‥いいですけど。」





彼女は満面の笑みで俺を見る。





「赤外線お願いできますか?」


「あぁ。」

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