もっと早く‥
「紗夢?どういう意味?」




私は首を横に振った。




「何でもない。」





幸大はそれ以上聞いてこない。






幸大の新たな一面にドキッとした自分。







つい幸大に甘えそうになった。






もう心は限界なのかもしれない。






崩れそうなのかもしれない。






「紗夢。」






囁くように言われ、私は幸大を見上げた。







そっと重なった唇は甘かった。
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