もっと早く‥
「夏音さんとはまだ知り合って間もないですが、私は真剣です。どうか、娘さんを私に下さい。」





俺は立ち上がりお辞儀をした。





「まぁまぁ、しっかりしたお方だこと。」


「座りなさい。」


「‥失礼します。」





俺は言う通りに座った。




「不束な娘ですが、よろしくお願い致します。」


「こちらこそ、よろしくお願い致します。」


「お父さんったら堅いわよ。」





お義母さんがツンとお父さんをつついた。





「幸大くん、ご飯食べてくでしょ?」


「そうだ。ゆっくりしていきなさい。」


「ありがとうございます。じゃあ、お言葉に甘えて。」







お義母さんはクスッと笑ってキッチンへ向かった。
< 257 / 313 >

この作品をシェア

pagetop