もっと早く‥
「紗夢、あんたの笑顔はヤバい!」


「紗夢可愛すぎる!!」


「紗夢笑ったらモテるわよ!」


「幸大の前で笑ってみたら?」


「あーそれイイ!」


「…。」




二人の会話はどんどん弾む。





私はただ二人の会話を聞いていた。





「紗夢、もっかい笑ってよ。」


「あ、幸大連れてくる!」





香織が幸大を呼びに行った。





笑えと言われて笑えるほど私の心に余裕はない。







私は窓の外を見た。







「紗夢~。」





美幸が私の体を揺する。





「もっかい笑って?」


「紗夢~幸大連れてきたよ~。」
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