もっと早く‥
私は荷物を置き、リビングに戻った。





「それと、この部屋は絶対入らないで。」






一番左の部屋を指差す幸大。




「うん。」


「それから、これ。」





私の前でチラつかせる合鍵。




私はそれを両手で受け取った。






幸大はキッチンへ行き、冷蔵庫を開けた。






私は合鍵を見つめた。









兄はどうするだろうか。







私が逃げて。








追いかけてくる?それとも幸大にひどいことをする?
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