もっと早く‥
不安なの。






甘えたいけど、甘えきれない。







どうしたらいいのかわからない。







泣くことしかできないの‥。







こんなに感情を表したのはいつぶりだろうか。







兄に奪われてからは何も感じなかったのに‥。






幸大に抱きしめられると私…。









「紗夢、焦げ臭い。」


「‥え?…あ。」





鍋の中でジャガイモが茹でられてるはずが焼き焦げている。






火を消し、私は鍋の中を見つめた。






「ぷっ。」
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