もっと早く‥
私はギュッと目を閉じた。






幸大には知られたくなかった。






「それがどうしたってんだよ。」



「「っ‥!」」





私は幸大の後ろ姿を見つめた。





「そんなん関係ない。」


「はっ。そうだろな。結婚するわけでもないし?」


「結婚する。」


「「っ‥!」」


「お兄さん、あなたから完全に引きはがす。」


「っ‥お前「俺が幸せにします。」





幸大…?





幸大はどういう気持ちで言ってるの‥?





「では。」





幸大は私の腕を引いて歩きだす。
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