P a i n .
「あらら、怖いことするね~。
可愛い子だと思ったのに。」
モニターを見ながら、ソファーに横になる茶髪が言う。
「バカ言え。どこがだ。」
黒髪の男は、机で作業をしながら言葉を返す。
「…で、やっぱりやっちゃうの?」
「やらない訳ないだろ。」
「ったく~、琉(リュウ)ちゃんは怖いね~。」
後ろから抱きつく茶髪に、静かに男は言う。
「離れろ、奏(ソウ)。
それに琉じゃなくて琉威(ルイ)って言ってんだろうが。」
奏、と呼ばれた男は口を尖らせる。
「琉ちゃんってばツンデレなんだから~。
俺は先に寝るよ?おやすみ。」
「ああ。そのまま眠りから覚めないことを祈るわ。」
─パタン…
ドアが閉まる音を聞いてから、背を伸ばした。
そして、小さく口角を上げた。
「涼、ね。
さぁて、どうやろうか。」
ノートを閉じ、自室へと琉威は歩いていった。