P a i n .
─授業中、僕は真面目に授業を受けていた。
だけど、何か違和感がする。
後ろから、誰かに見られてるような…。
背後に感じる視線に耐えながら、僕は気にしないようにしていた。
…が。
授業が終わりに近づいて来ても、一向に感じる視線。
先生が前を向くタイミングを見計らってから、ゆっくり後ろを見た。
「……っ!」
窓側の、一番後ろの席の男子が、僕を見ていた。
とても冷たく、鋭い目の……屋上で会った、あいつだった。
目が合って、僕は我に返って前を見た。
何でここにいるんだ。
あいつ、僕と同い年だったのかよ。
同じクラスだったのかよ。
一応学校は毎日来ている。
…保健室で過ごしたり、屋上で過ごすことが多いけど。
その間に来たのか?
…でも、あんな男がいたら、真っ先に目が行くハズだ。
まあ、いいか。
あいつは、関係ない。
授業が終わるまで、違和感が取れることはなかった…──。