カラフルパラレル*引っ込み思案女子×イケメン人気者男子*


誰もいなくなった教室。

夕日がさして、運動部の声だけが聞こえる。

ここには、私と都川くんだけになった。


言わなきゃ、言わなきゃ…。

そう思えば思うほど、声が出ない。

言葉が、出ない。


どう言ったら伝わる?



この沈黙を破ったのは、都川くんだった。

「由利さん。あのさ……俺も由利さんに話、あるんだ。」


え?
私に、話?


「俺が先に話しても、いいかな?」


そう言う都川くんに、私は黙って頷くしかなかった。
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