恋の魔法
「冗談だし、なに本気にしてんだよバ~カ」
そう言って軽くデコピンされた。
「いったぁっ…なにすんのよ!」
「ははっ、沙織はやっぱそうじゃないと」
いつもの私にするために
やってくれたんだと思うと
自然に笑顔になれた。
「髪型も良いじゃん、俺の魔法ちょっとは自信ついた?」
チャラチャラした笑顔で
言われたけど、これも
蘭の優しさなのかなって思った。
「バカ…でもありがとね」
「いつか告白できたらいいな…」
そう言ってくれた蘭だったけど明るい声とは裏腹に悲しそうに笑う顔が気になったけど聞けそうな雰囲気ではなかった。
「…うん、これからもよろしくね。魔法使いさん」