ともだちってなんだろう
如月さんが、席へと戻るとき。
いきなり何もないところで倒れこんだ。
あたしの…真横で。
「…っ」
痛い、とも言わず
ごまかし笑いもしない彼女に、
少し…違和感を覚えた。
さらに、あたしはぎょっとしてしまった。
半袖の腕からちらりと見えた…
刃物で傷をつけられたような生々しい、傷痕。
治療された後もなく、
そのまま血が止まっただけ、という感じ。
しかも、一週間前の…とか昔の物ではない。
昨日とか…今日。
新しい傷痕だった。
「あの…っ、だい…」
大丈夫?その傷どうしたの?と
言いかけてやめた。