ともだちってなんだろう
「ちょ、ちょっと~!」
バタバタと音を立てて
廊下を走るあたしたち。
愛美が急に止まったので、
あたしも愛美の背中に
突っ込んでしまいそうになりながらも
足を止めた。
「…あっ」
小さく声を漏らしたあたしに、
如月さんは
気付いただろうか。
「真由、時間はまだあるし、
向こうから回ろう…?」
「愛美っ…!でも…!」
愛美は静かに首を横に振った。
〝これ以上は、ダメ〟
そんな合図だろうか。
如月さん…大丈夫かな…
3人の女子に囲まれた
あまり人通りのない道。
何をしているのかは
考えなくたって、わかる。