ともだちってなんだろう
第1章 沙羅side
私は知っている。
転校生が来るってこと。
けれど、仲良くなろう
あわよくば助けてもらおうなんて
ちっとも考えていない。
期待すれば、
期待するだけ
辛くなる。
それは今に始まったことじゃないから。
もうきっとこの学校で
友達を作るのは無理だろうし、
この学校の人がいる限り、
私に「大切な存在」はできない。
そう思っている。
この世界に私の希望なんてない。
それは私が一番よくわかっている。