ともだちってなんだろう
第2章
もうこの環境にも慣れてきた、
2週間後の金曜日。
「明日休みだし真由の歓迎会しない?
ちょっと遅れちゃったけどさ」
愛美の一言にクラスが盛り上がった。
「いいね!みんなで騒いじゃおう!」
「賛成!」
明るく沸き立つクラスとは対照的に
一人座って本を読む……彼女。
そう、如月さんだ。
「真由、どこがいい?
ボーリング?遊園地?あ、カラオケもいいね!」
「それはお前の希望だろ!」
お調子者の男子が愛美に突っ込み、
笑いが起きる。
結局ファミレスに集合し、
そこで軽いものを食べて、
そこからボーリングに行くことになった。
「…あ、そうだ」
「ん?真由、どうした?」
あたしは、ドラマに出てくるようないい子でも
愛美のように明るく目立つ子でもない。
けれど、〝転校生〟という
立場を少しだけ、利用できないかな。
と考えてしまった。