秘密のMelo♪y⑥*イギリス編*
再会に二つの涙
『重度な昏睡状態にあります―…』
…ついさっき言われた一言。
それだけがずっと、あたしの頭の中をこだましている。
今病室にはあたしだけ。
ベッドに眠る彼のそばに立ちつくしていた。
「……ね…かっくん…?」
…確かにあたしのかっくん。
とても青白い顔をしてて…ぴくりとも動かないけど。
触ると、温かい…。
「ね…まお来たよ…? 待っててくれたんでしょ? 早く起きて…話、あるんだよ」
……思いだす。
この顔色を見ていると、思い出すの。
あのときのこと…。
『母様――…っ!!』
…母様はとても青白い顔をしていて、温かかった温もりはどんどん引いていった。
かっくんもそうなっちゃうんじゃないかって。
怖くなった。
「かっくん!」
堪え切れなくなった涙がぽろぽろと流れ落ちる。
立ち尽くしていた足の力はがくりと抜け崩れ落ちた。
「っふっえ…! かっくん…!」
いやだ。どうして?
どうして…。せっかく会えたのに!
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