秘密のMelo♪y⑥*イギリス編*
―――……
はいそしてその四日後。
あたしはもう、前日の夜からテンションが上がって仕方なかった。
「かっくんかっくん、寄り道しない!?」
…とかぁ。
「ねえかっくん、ニューヨークの別荘に帰ってもびっくりしないでね❤」
…とかぁ。
「あ、赤ちゃんの物だけじゃなくてトラベルグッズも買わなくちゃ❤」
…とか!
ね!!
ちなみにママは、あの日急いで帰っていった。
あたしがすぐに日本に行くことを言うと、それならって。
「野木さんが迎えに来てくれるから、そしたら一旦ニューヨークだお」
「おい、それ貸せ」
「どれ?」
「荷物」
「? はい」
病室を出ようとするとき、かっくんが一瞬顔をしかめてあたしを見、そう言った。
首を傾げながら持っていた荷物を手渡す。
「…?」
するとそのまますたすた出て行くかっくん。
「お前そうじゃなくても危なっかしいのに、重いもんなんか持たせられるか」
「……」
そうじゃなくても危なっかしいてあなた。
気遣ってくれてるのに全然ありがたく感じないのはなぜだろう。