秘密のMelo♪y⑥*イギリス編*

――真裕サイド――


「まお起きろ。おーい」


「……聞こえてますかお腹の赤ちゃん。あなたのおとおさんはおかあさんのほっぺたを容赦なく引っ張る極悪非道な冷徹人間です」


「俺が何回普通に起こしたと思ってんだ」


うっそぉ。

そんな記憶はまっっったくないっ。

起こされた感覚はなかったわ!?


「…ちゅうしてくれたら起きたのにぃ」


「できるかΣ」


なによこんな父様の一つや二つ!


「せめて一人や二人って言ってくんない!?」


「…降りるぞ」


「はーい」


いつの間にか着いたんだ…。

ほんと、寝てるとすぐだよね。


「あれ? まおのバッグは?」


「お前は余計なもの持たなくていいから」


「失礼な。別に落っことしてビビったりすっ転んだりぶつかったりしないもん!」


「する」


「うんする」


「……」


…まさか父様にまで割り込まれるとは思ってなかったよ。

あたし…そんなに危なっかしいです?


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