秘密のMelo♪y⑥*イギリス編*
しきりに首を傾げながら、かっくんに掴まって飛行機を降りた。
「ところでいつへリポートなんてできたの?」
「三ヶ月前すぐに造ったのさっ、ふっ…」
「ふーんそう」
ニューヨークにはヘリポートがないから普通の飛行機で来たんだものね。
それが今はバリバリヘリポート。
三ヶ月やそこらでできてしまうものなんだ…父様って、相変わらず。
「あっ、そうだ父様! もういるよね!」
「ん? なにが……ああ、あれか。いるんじゃない?」
「きゃあ❤」
「?」
やったやった、やっと会える!
んもーっ、タイミングがタイミングだったからさあ!
「楽しみだねー❤」
「…と言われても俺はなんのことだか知らん」
「おほほほほっ」
口元に手を当ててニヤニヤ笑いながら、見えている別荘へと足を向けた。
あそこに…! 待ってるのよ…!
楽しみで駆けだしたいところだけど、そこは我慢である。
なんせそんなことしようもんなら、まず第一にかっくんに怒られる。
そして父様に怒られ…ついでに野木さんに青ざめられ…いつのまにか坂本さんもすっ飛んできそう。
ま…赤ちゃんになにかあったらって心配なのは、あたしだけじゃないどころかあたし以上にみんながそうってことだよね。
一応周りに人がいないか見渡しながらも、一ヶ月ぶりの別荘に足を踏み入れた。