秘密のMelo♪y⑥*イギリス編*
――真裕サイド――
「さて! いつ行く!?」
「バカかお前。明日以降だ」
「ええーっ」
新入り紅葉をひとしきり自慢…あいや、紹介した後、ぱんっと手を叩いて立ち上がったあたし。
ぴしゃりと言い放たれ、いつものごとく唇を尖らせた。
「あのな…分かってんのか自分の体」
「はい…」
「お前ひとりの体じゃねぇのよ」
「はい…」
「分かったら休め」
「はい…」
…あれ、お説教された。
しかも素直に従ってのそのそベッドに足を入れてるあたしって…。
「なんか飲むか?」
「紅茶だめ?」
「いや。一杯や二杯なら問題ないそうだ」
「じゃあ紅茶」
「ん」
ぐりぐりっとあたしの頭に手をやると、坂本さんにお願いすべく電話のもとへ向かった。
かっくんの背中を見てるとなんだか急に寂しくなったけど、またいなくなっちゃうんじゃないかって怖くなったけど。
二言三言ですぐに戻ってきてくれたおかげで、心の底から安堵した。
あたしのそんな気持ちを分かっているかのように、かっくんはずっとあたしのそばにいてくれた。