秘密のMelo♪y⑥*イギリス編*
そうして、いつぶりとなるか…とても久々に、宝院の門をくぐった。
…その瞬間だった。
「……」
「……」
―ギイィ……ガシャンッ
「……帰ろうか」
「…そうだな」
…思わず、開けた門を閉じました。
なぜなら、入ろうとした瞬間、一斉にわたしたちに注がれた視線があったからです。
わたしたちは、想定外の出来事に、踵を返しかけました。
すると、ドドドドドッと凄まじい音が中からし、バーンッと激しく門が開きました。
「…なんで作文調」
「動揺の表れ」
「…あっそう」
「真緒ちゃん!?!?」
「うそっ、武藤さんですって!?」
「どこ!! どこ!?」
武藤……あ、あたしか。
…え、あたし? なんで?
そこはほら…みんなのアイドルかっくんでは…。
「真緒ちゃんウィーンにいたんじゃ…」
「あっ! ねえ、楓様と留学先同じなんでしょ?」
「なにか知らないの!?」
かえ…楓様!?
てか結局かっくんなのね!?
てかそういえばあたしはウィーンに留学したものの藤峰真裕とは別人なんだった!
そんなややこしいことになってるの忘れてた!