秘密のMelo♪y⑥*イギリス編*
ひそひそとざわめきだした…ここまでも、ちゃんとシナリオ通りだ。
…あいつやるな。
「か、楓様どうして…」
「ま、真緒ちゃんダメよそんな…」
「どうして?」
「え!? ど、どうしてってだってそりゃあ…」
「だってかっくんはあたしのなのに」
「そ、それはダメよ! 奥さんがいる人なのよ!」
大慌ての女子生徒と、本気できょとんとしている真裕。
こいつ芝居を忘れている。
でもそれがまたうまいこといってるんだなこれが…。
「と、とにかく武藤さん離れないと…」
「そうよ。せめて人目を気にするとか…」
―スッ
「え…?」
「いけっ、そこだっ!」
かすかに花梨の声が聞こえた。
それを合図に、俺は伸ばした手をそのまま…真裕の腰に回した。
「これ、俺の妻だから」
『…………はい!?』