秘密のMelo♪y⑥*イギリス編*
「あ……さっきの顔…藤峰真裕の“あの顔”に…」
「それに、あの黒髪…」
「まさか…」
すごいね。
蓮くんの言った通りだ。
あたし達が何も言わなくても…。
『…何も言わなくても、君が少し雰囲気を出せば、誰だって気が付くよ』
『雰囲気出すて』
『まあやってごらん。ダメなら思いっきり名乗ればいいんだから』
『思いっきり名乗るてΣ』
…どうも、雰囲気を出すというのができたっぽい。
彼女たちはその場を動く気配がなかった。
それをいいことにあたし達は足早にその場を去り。
「よくやった楓っ」
「まおかっこいい! 素敵! さすが藤峰真裕!」
「なにが?」
「ほらね、言った通りでしょ」
「おい真裕、本当にそろそろ帰るぞ。体大丈夫か?」
しゅっちゃん達と合流し…思い思い好きなことを言い…そして逃げた。
「ねえこれって解決したの?」
「いいじゃない。誰も追ってこなくなったろ?」
「それってさ、ただ唖然としてる間に逃げようっていうかなり雑な計画?」
「まあね」
「……」
それ、よく実行させたね。
かなり無駄なことしたよね。
さらに混乱を招くよねやがて。
『ちょっと待ってぇぇえぇええ!!!』
…ってほら来た!!