秘密のMelo♪y⑥*イギリス編*
「ちょと!! やっぱり意味なかったじゃん! どうするの蓮くん!?」
「…仕方ない。奥の手だ」
「え"?」
え…?
「えちょっと!?」
奥の手だ。
そう呟いた蓮くんは、あたしの肩に手を置いた。
そしてなんと、あろうことかあたしを追いかけてくる人々に差し出したのだ!
「れ、蓮二!?」
「あああまおたんっ!」
「てめブチ殺すぞああ?」
「藤峰真裕なの!?」
「そういえば似てるわ!!」
「そういえば前演奏したとき思ったわ!!」
「そういえば楓様と超ラブラブだったわ!!」
えええええ!? 心当たりありすぎ!
てか助けて!? 助けてかっくん!?
「おい真裕…っ」
「まあちょっとまず聞いて」
だんだんかっくん達の声が遠くになっていった。
最後に聞こえたのは、妙に冷静な蓮くんの声だった。
「ねえっ、本当に真裕ちゃん?」
「そういえば偽物が現れたとき、本物が現れたわよね!」
「そうよ、真緒ちゃんなら納得!!」
「あいたっ…ち、ちょっと…」
やめて。お願いやめて!
赤ちゃんが…!