秘密のMelo♪y⑥*イギリス編*
ともかく、こうして僕達はイギリスに来た。
混乱してしまいそうだけど、なんとか受け止めようと思う。
やっぱり…唯一の友達のことだしね。
まおちゃんと楓には、なんとしても幸せになってほしい。
味方がいるってのはだいぶ違うからね。
シュン達も含めて…みんな、彼らの力になれたらいいと思っている。
今回、彼女は傷つきすぎたからな―…。
「私はここに残るよ。真裕がいるからね」
そう言ったまおパパを残して、僕らはその先生の自宅へ案内された。
『はあ…。なんか、俺ら二ヶ月一度も家に帰ってねーよな』
『そういえばそうね…』
『あたし実は、実家こっちにあるのよね』
『そうなの!?』
…楓のことはショックだった。
みんな同じだろう。
でも信じていた。
僕のガラじゃないけど、そうするしかないから。
楓のことだからけろっと起きて、「なにしてんだお前ら…」とかって、うざそうに言うんだよ。
その姿が目に浮かぶようだから。
我々は、ただ、彼らの絆というものを信じて、奇跡を待つしかなかった。
その希望も……すぐに打ち砕かれようとは。
誰も思っていなかったからね…。