秘密のMelo♪y⑥*イギリス編*

―――……


『真裕様、楓様、もうすぐ到着でございます』


「あら。もう?」


今回は一睡もしなかった真裕。

体調も戻ったんだろう。そしてテンションが高いからだろう。


「ね、着いたら、向こうの時間で何時?」


「俺に聞かれてもな…」


「お昼より前だったら今日お買いものっ」


「今日?」


おいおい…。

いくらなんでも大丈夫か? 休んだ方がいいんじゃ…。


そう言おうと口を開きかけたけど。


「可愛いのいっぱいあるといいね! あ、買う前に部屋とか決めなきゃいけないから、今日はちっちゃいものだけか、見るだけにしよ」


「えへ❤」と笑いながら言う真裕を見て、言葉を飲み込んだ。

楽しそうだし…いいか…。

そう思う俺は、つくづくこいつに甘いと思う。


「お洋服ってどんなのがあるのかしら」


「ドレス系とかあんま買うなよ?」


「やだ」


「……」


やだじゃねえのよ。

それお前、男だったらどうする気だ。

大体男がいい男がいいと失礼な言葉と共に常日頃言ってるだろうが。


「けどさあ…」


「?」


「可愛いじゃんやっぱ、女の子の服のほうが」


「……」


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