秘密のMelo♪y⑥*イギリス編*

ったく…いちいち子供のように飛び跳ねる。

誰もまさか思うまいて。

この姿を見て妊婦とは…。


ぶつぶつと考えながら、結局小さなカップのアイスを買いに行った。

さっき言ってたのよりはだいぶ小さい。



「だーかーら、これ! い・ち・ご! 分かんないの?」



…?



「One more please?」


「は? 聞いてんのおっさん。いちご一つとバニラ三つって言ってんでしょー」


「ちょっとやめなよあーちゃん…みんな見てるよ」


「だってこのおっさんがー…」


…なんだあの日本人集団は。

周り引きまくって見てんだろうが。

日本人の品位が疑われるからやめろや…。


俺まで同じ目で見られたくなくて、顔をそらして屋台のようなそのアイス屋に近寄った。





「あーっ! ちょっとぉ!」



「…………は?」




…もう一度言おう。

俺は、同じ目で見られたくなくて顔をそらした。

なのに…。



「あんた日本人でしょ? 英語分かる英語!」


「……無理」


「ちょっとさー頼んでくれない?」


今無理っつったろうがこの女…!


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