秘密のMelo♪y⑥*イギリス編*
…と、この絶妙なタイミングで現れてくれるのは俺の大事な真裕なわけで。
「ん? ……お友達?」
「なわけあるかΣほら。これでいいか?」
「きゃーおいしそう! ありがとう! 琥珀にあげてもいい?」
「それは…やめといたらどうだ…?」
「あら…残念。おうち帰ったらおいしいものあげるからね」
しゃがみこんで琥珀の頭を撫でると、早速アイスを口に運びだした。
「ちめたっ。…そんで? これ誰? もう行ってもいいの? それともなんかするの?」
「これって言われた!Σ」
「てか誰!? 超可愛いんだけど!」
「?」
スプーンを咥えて首を傾げる真裕。
思わずかっさらいたくなった。
「もう帰るぞ…」
「うん❤」
あまり他人に興味を示さない真裕は、大して気にするでもなく俺の腕に絡みついた。
「え……まさか彼女…?」
「うっそ! めっちゃ可愛いんだけど!」
可愛くて悪いかとよっぽど言い返そうかと思ったがやめた。
「て……てかアイス…」
最初に声をかけてきた女の絶望的な声。
まったくなんとも思わないで無視をする俺は、ひょっとすると母さんの言う通り冷徹なところが若干あるのかもしれない。
「若干かしら…」
「……」