秘密のMelo♪y⑥*イギリス編*
やだ。
…言いたかったけど、言わなかった。
「分かったぁ…」
『…ん。“二人で”待ってな』
きっと分かってる。
この人は、あたしが言いたいこと分かってる。
けど何も言わないんだね。ありがと。
言われちゃうと…我慢できなくなっちゃうもん。
かっくんの、二人でって言葉に反射的に動いた手。
お腹に当てながら頷いた。
「じゃ頑張ってね。父様に無茶ぶりされたら『できるかばーか』って言っとくんだよ」
『言えるかばーか』
言われたΣ
があぁん…とショックを受けているうちに、かっくんは冷たいことに「じゃあな。ブツッ」…と切ってしまった。
なんて淡白なのかしら。
それでも本当にわたしの旦那かしら。
「ひどいわねーおとおさんったら」
「帰ってこないって?」
「いちにしゅうか…」
「すぐだな」
「容赦な!!Σ」
あたしはこんなにも傷心してるのに!
「琥珀なら…いいえ…! ここは、梨音のほうが分かってくれるわよね…!」
「わん…!」
「ありがとう…!」
「同意なのかそれΣ」