秘密のMelo♪y⑥*イギリス編*
「へ!? え、えっと…ゆ、優衣です…あ、あっちは亜衣。双子の妹なの」
「ふたご…」
ほお。
不思議な生き物もこの世にはいるもんですな。
「では優衣様、我々これで失礼いたしま…」
「さささ様だなんてそんな!」
…んでもじゃあなんて言うの?
初対面の方だし…。
「あーねえねえ、真緒ちゃんさぁ、あっち行くってことは、お昼でも食べんの?」
「はあ…」
なぜ名前…。そしてなぜ真緒…。
「ご一緒させていただいても?」
「こらこらなに勝手に決めて…」
「えー……別にかまいませんけどー…」
ほら、ふたごって面白いし。
「いいのか? お前…」
「いいんじゃない? お祖母様じゃあるまいし…」
「お、おばあさま…」
「やっぱりお嬢様なんじゃ…」
お祖母様は昔ながらの人で、「藤峰の人間たるもの他(た)の者と食事など言語道断です!」とかって言うんだけどね。
お祖父様も叔母様も父様も、今やそんなこと言ってはいない。
あたしだって言う気はない。
「つーか俺は不愉快だ」
「はっきり言ったΣ相変わらずだこの人Σ」
思わずあたしでさえも突っ込んだ! 失礼という件に関してはどうにも否定しがたい!