秘密のMelo♪y⑥*イギリス編*
「俺的おすすめはねー…あ、そういや俺島津っていうの。島津健(たける)。そんでこいつが貴嶋翔平(きじましょうへい)…」
「だーもううるせーなお前…ちょっと黙れよ」
「あーわったわった。…あ、そんでねーおすすめはここかな。イタリアンなんだけど美味しいんだってさ!」
「は…はあ…」
激しく誰かを彷彿とさせる人だな…。
さすがのあたしもたじたじ。
「た、健くんちょっと…」
「なあなあ優衣達はここでもいいだろ?」
「それは私達じゃなくてお二人に聞こうよ…」
「あーどこでもいいんで…早くしていただけます?」
思わずそう言うと、顔その二こと優衣さんはまた「ご、ごめんなさいね! ほらみんな…」と謝った。
なんか…こっちが悪いような気に…。
「…あなた荷物大丈夫?」
「ああ。誰かさんが無茶したおかげで軽いもんしかないからな」
無茶なんかではありませんわ。
お洋服以外全部配達でって押し切ったのは無茶ではありませんわ。
例えあのお店が配達はなるべくやってないとはいえちゃんと別料金も押し付けたんだもの。
無茶じゃございませんわっ。
「あれ…そういえばその紙袋のお店、翔平が迷い込んだとこじゃない?」
「あ、ほんとだ」
「笑えたよなー! あのファンシーな雰囲気のとこに翔平だぞ? ベビー用品に囲まれて首傾げるあの可笑しさ………ん?」
「うるせーなおま……え?」
「あれ?」
「んん?」