秘密のMelo♪y⑥*イギリス編*
背後で凄まじい爆発音がし、炎と煙が上がった。
なにかを考える暇もなく、最後にかっくんがあたしを抱きしめたような気がして……そこで。
そこであたしの意識は途切れた。
「そう…だったのか…」
唖然としてそう呟いた父様。
あたしだって…今…思いだしたんだ。
そうよ。だからあたし、かっくんが生きてるって聞いて…そんなはずないって思っちゃったんだ。
目の前であんなに撃たれて…そんなわけって。
『じゃあ…あの逮捕された爆弾魔は…?』
ハディの言葉にまた思いだした。
そういえば、そんな人逮捕されたって言ってたっけ…。
「うーむ…。それはそれで、また別の事件なのかもしれない」
「どういう意味ですか?」
りんりんが聞き返すと、代わりに蓮くんが答えてくれた。
「爆弾魔は本当に爆弾を仕掛けた。そしてその男が発砲した銃弾がたまたまそれに当たり…爆発したというわけさ」
「そういうわけさ」
うんうんと頷く父様。
つまり…なに?
あの爆発は単なる偶然?
「まあ、爆弾があったことに変わりはないんだから…どっちにしろこうなってはいたかもしれないがね」
「はあ…」
え…もうどう反応していいか分かんないんだけど…。
「あれは…誰なの?」
「お前を知ってるみたいだったな…」