秘密のMelo♪y⑥*イギリス編*
…って言ったって、こちらは彼を知らない。
…と思う。
どうして殺意を持たれるほど憎まれてるの?
まさか……今までの嫌がらせの総仕上げ…みたいな…?
同一人物だったりして?
「可能性は否めない。…だがお前達はもう考えなくていい。二人とも体を休めることだけ考えなさい。あとは私に任せろ」
ちょっと納得がいかなかったけど、あたしがどうのこうの考えたところで何一つ結果は出ないんだ。
なら、普段こうとはいえやるときはやるつてのある父様に任せた方がいくらか確実かもしれない。
「確実なんだい」
むっと言った父様を見上げたその瞬間。
「あ…。気が抜けたらまた来ました…」
「え"?」
フラフラするぅ…。
「う…」
「おいおい…人の心配してる場合じゃないだろお前…」
心配そうに言うあなただってそうじゃないですか。
人の心配してる場合じゃないやい。
「あーほらほら、ソファでもいいから横になる」
「うん…」
『マヒロ大丈夫?』
「まー無理しちゃダメよ真裕ちゃん」
無理しちゃダメ。
…この言葉、この二ヶ月何回聞いただろう…。
なんてくだらないことを思いながら、あたしはソファに横になって目を閉じた。