秘密のMelo♪y⑥*イギリス編*
「あーもう。真っ昼間っからイチャつかないでよねーったく…」
「だってりんりん…! かっくんだよ? 見て、かっくんだよ!?」
「分かってるわよ」
びしっびしっとかっくんを指差して言うと、りんりんは呆れ顔で笑った。
「二人とも安静にしてなきゃいけない身なんだから、ほら、病室戻った戻った」
「あたしは別にそんなことないのに。みんなが心配性すぎるだけで…」
「バカおっしゃい!! 聞けばあんた、危うく流産するとこだったっていうじゃない!? それのどこが“そんなことない”よ!Σ」
「ええ!? そうなの!?」
「……」
「……」
「……」
流産するとこだったの? マジで? あたしが? 嘘でしょ?
……てかいつ? それいつの話?
「……ここに着いた日倒れて…って聞いたけど…」
「ええ!? あのときそんな大変なことになってたの?」
「……」
「……」
「……」
し、知らなかった…。
またつわりかと…。
…あ、そういえばお腹痛かったっけ…。
あ、でもそれはかっくんのことでのショックかなんかかなーみたいな…。
「……ご、ごめんね赤ちゃん」
なんかあたし…思い返してみればすっげーひどいよね。
つい最近まで素直に喜べてなかったし、身体に悪い生活はしてたし、気持ち悪いからってフルーツちょろっとしか食べなかったし、挙句確か…寒空の下でぼけっとしてて、風邪ひいたような気がするよ。
あのときは坂本さんに相当怒られたっけな…。
あの人は知ってたもんね。だから余計に…。