秘密のMelo♪y⑥*イギリス編*
「…知ってるよ。そんなあいつも、俺は知ってる」
「え?」
あんな思いを…俺はずっとさせていたのか。
真裕をずっと…あんなままに…。
「…俺に、あいつの知らない部分なんかないんだよ。真裕の隅から隅まで全部。……俺のもんだ」
「…!」
きっぱり言い切って、真裕が置いていったお茶に手を伸ばした。
「参ったなったく…。結局惚気かい。…そう堂々とヤりました宣言されても」
「ぶっ飛ばすぞてめぇΣ」
誰がそんな宣言したよこの野郎!
いちいち腹の立つ…。
「はっ! やっぱおもれェよ、お前ら。またお前ら夫婦を見ることが出来て、俺も嬉しいね」
ニッと笑って、なぜか俺の手からお茶を奪い取ったシュン。
無言で取り返した。
―ガラッ
「たっだいまー! 見て見てかっくん、これ見て! もらっちゃった!」
ぴょんこぴょんこ飛び跳ねながら帰ってきた真裕。
頭のてっぺんからつま先までもらすことなく可愛い…。
「跳ねるなバカ」
「…っとっと…」
言うと、そろりそろりと歩き始める。
「見てほら、これ。赤ちゃん」
嬉しそうに、紙切れをぴらぴら見せてくる。