秘密のMelo♪y⑥*イギリス編*
「にゃはははははーっ❤」
ぎゅっとエコーの写真を胸に抱きしめて、そのまま俺に抱きついてくる真裕。
可愛さ余って、漆黒の髪をゆっくり撫でた。
「やれやれ。ほんとに熱々だねェ…。独りもんには目の毒だぜ」
「だからね…三月…」
「いや、お前もうそれいいから」
「なんでー?」
真面目な顔で言ってるあたりが俺からすれば笑えるのだが、本人はいたって本気。
不満そうに首を傾げていた。
「んじゃまあ、俺は行くぜ」
「あらどこに?」
「借りてる部屋にな。…寝る」
「今寝るって呟いたΣ」
ガタッと椅子を戻し、ひらひらと片手を振りながら、シュンは踵を返した。
「あ…楓」
「あ?」
かと思えば、扉に手をかけてすぐ。
ふと思い出したように振り返り、えらく深刻な顔で…。
「……一応言っておくが、真裕は妊娠中だぜ」
「……」
「……」
「……」
「てめぇマジでいい加減にしとけよコラΣ」
「?」
「ははっ! 冗談だ。突っ込める元気が出てよかったな。…じゃな」
あの野郎……いつかシメてやんぞ…。